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【東芝へのCVCによる買収提案】なぜ起きた?今後どうなる?これまでの歴史を簡単に振り返り投資初心者にもわかりやすく解説。

投資大学理事長のピロシキです。

※自己紹介はこちらから→→→はじめまして。投資大学理事長の「ピロシキ」です。

今回の記事では、先日より話題になっている東芝の買収について投資初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

そもそも最近の東芝って?

東芝という企業は皆様よくご存知ですよね?

東芝公式サイトより引用

日本で初めての電気洗濯機・電気冷蔵庫・カラーテレビ受像機を世に送り出し、また世界で初めてノートパソコン・フラッシュメモリー・DVDプレイヤーを開発した名だたる大企業です。

理事長ピロシキ
理事長ピロシキ
これまでの人生で一度は何らかの東芝製の家電を手にしている方が少なくないと思います。

原発事業も手がけ、2006年にはアメリカの原子力大手ウエスチングハウスを6600億円かけて買収します。順調に名門企業の道のりを歩んでいましたが、2011年の東日本大震災により、国内の原発が相次ぎ停止しさらに先述の買収が悪手となり巨額の損失に繋がることに・・・

また、2015年には2248億円もの利益の水増しが発覚する所謂“不正会計問題”が発覚。信頼は大きく失われ東芝は経営危機に陥ってしまいました。

なりふり構わず事業売却

この経営危機を打破するために、東芝はこれまで築き上げてきた様々な事業の売却を推し進めていきます。

  • 2016年 東芝ライフスタイル(白物家電事業)→ミディアへ80%売却
  • 2016年 東芝メディカルシステムズ(医療事業)→キャノンへ100%売却
  • 2017年 東芝映像ソリューション(テレビ等の映像事業)→ハイセンスへ95%売却
  • 2018年 東芝クライアントソリューション(PC事業)→シャープへ100%売却
  • 2018年 東芝メモリ(フラッシュメモリ事業)→米ベイン等の日米韓企業連合へ60%売却 etc…

というわけで、現在の東芝はざっくり言うと(インフラ事業・発電事業・エレベーター事業・産業機器事業・鉄道車両事業・半導体事業・情報通信事業etc…)がメインとなります。

理事長ピロシキ
理事長ピロシキ
我々が以前抱いていたような「東芝といえば家電」的なイメージの会社ではなくなってしまったのですよね。

2017年の第三者割当増資

また、このころ(2017年)旧村上ファンド系の海外投資家等複数の投資家を相手に※第三者割当増資を行い、6000億円の資金を調達し、様々な事業の売却とあわせて債務超過の状態を回避することになったのですが・・・

  • 第三者割当増資→→→経営悪化による低株価で通常の増資が出来ない会社が資金を調達する方法の一つ。株主であるか非株主かを問わず、特定の第三者に新株を引き受ける権利を付与し、新株を引き受けさせる増資のこと。通常は、取引先、取引金融機関、自社の役職員などの縁故者にこの権利を与えて発行することが多いため又の名を”縁故募集”とも言う。
理事長ピロシキ
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この時の投資家はアクティビストと言われるいわゆる“モノ言う株主”なのです。

アクティビストとしては資金を東芝に出した分以上に見返りを得たいため、東芝に対して事業の売却や配当の要望など、どちらかといえば会社の成長というよりは自らの短期的な利益のための提案を行います。

それに対して・・・↓↓↓

東芝としては第三者割当増資によって投資家に助けられたは良いものの、長期的な視点では調達した資金を元手に会社の更なる成長のためにいろいろな投資を行いたいのが本音です。

理事長ピロシキ
理事長ピロシキ
アクティビストも資金を出している株主なのでもちろん悪いことをしているわけではなく、会社に“モノ言う”権利がありますからね。

そのため、東芝は以後その対応に苦しみ思い描く会社経営がやりにくくなってしまうことに・・・

2018年にはとうとう自社株買いを行うことに

上述した2018年のフラッシュメモリ事業の売却により約1兆円ほどの資金を手にした東芝は、結局”モノ言う株主”に配慮し、その資金を自社の成長投資に回す事が出来ずに約7000億円もの自社株買いをすることになります。

※自社株買いについてはこちらの記事でも触れています→→→【TOB(株式公開買付)とは?】投資家が初心者にもわかりやすく解説!

理事長ピロシキ
理事長ピロシキ
この時の自社株買いにより、”モノ言う株主”たちはたくさんの利益を手にしたと言われています。簡単に言えばこの時点で”モノ言う株主”がかなりの権限があったため、あまり逆らうと取締役も変えられてしまう恐れがあったので配慮があったとみることが出来ますね。

日本の高度経済成長を支えた大企業が、こうして投資家のマネーゲームに使われているような事態は日本人としてなんだか切ないものがありますね・・・

と、このように東芝は“モノ言う株主”との攻防が続いていたのです。

2021年、英投資ファンド「CVCキャピタル・パートナーズ」からの買収提案が明るみに

ここでいよいよ先日のニュース(4月7日に東芝がCVCキャピタル・パートナーズから買収提案を受けたと発表)に繋がります。

東芝が負う説明責任、物言う株主と争う中での買収案-利益相反懸念も – Bloomberg

これまで説明してきたように今のままでは東芝にとってメリットがあまり無い状態なので、この提案を受け入れ、非上場化もあるのではと言われています。

理事長ピロシキ
理事長ピロシキ
上場したままであれば株主たちの監視下に置かれたまま経営改善を目指していく形に。非上場化すれば本来の経営目的を達成しやすくなるとも言えます。

ちなみに、現在の東芝のCEOである車谷 暢昭さんは、元CVCキャピタルの会長でした。

※車谷東芝会長 NIKKEI STYLE より引用
理事長ピロシキ
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つまり現東芝CEOの古巣からの買収提案ということになるのです。これは何か裏がありそうと勘ぐるのも無理がないかもしれませんね。そのため、今回の買収提案劇に対して、利益相反の懸念が各所からされているというわけであります。

また、国の安全保障にも関わることになる東芝の事業(原子力や半導体事業の名残)が海外に流出することの是非も含めて今後も長引きそうな予感ですね。

7日に買収のニュースが明るみになって以降株価は大きく変動

このニュース以降、東芝の株価は大きく変動しています。

買収が報道される前日6日の終値3830円から報道後大きく上がり、一時は約6年ぶりの高値となる4805円を指しました。

本日前場終値は4375円となっています。

ちなみにCVCが提案した買収額は1株辺り5000円でその買収額はおよそ2兆2800億円に上るそうですね。これは東芝の企業価値を考えるとあまりにも低いのではないかと言われています。

理事長ピロシキ
理事長ピロシキ
まだまだ今後のニュース次第ではどうなるかわかりませんがしばらく目が離せませんね。

投資や資産運用に興味を持ち始めた方が、より楽しくニュースを見ることが出来るように出来るだけわかりやすく説明することを心がけています。今後も取り扱ってほしい話題などありましたらお気軽にお問い合わせページよりメッセージ下さい。

また、当ブログでは投資初心者のためになる投資や資産運用等にまつわる情報も記事にしているのでよろしければブログの隅々までご覧いただけますと幸いです。

投資大学理事長 ピロシキ